~これからチンチラを飼おうか検討中の方、また飼い始めた方へ~ここでは、チンチラはどんな動物なのか?その生態と、飼育する際の注意点を解説します。また、あったらチンチラとの生活がより快適に楽しいものになるお勧めグッズもご紹介します。

飼う前に、どんな動物か知っておいた方がいいわね
飼い始めたばかりで、知らないこともまだ多いわ💦

という方も多いことでしょう。これからお家に迎えようとしている方にとって、チンチラの性格や特徴を知ることは大事なことです。また飼い始めた方も、生態を知ることで、チンチラにとってより快適な環境を作ってあげたり、より仲良く暮らすことができるでしょう。
・チンチラがどんな動物か分かる
・チンチラを飼育する際のポイントが分かる
・チンチラのお勧めグッズについて分かる
チンチラはどんな動物?

ここからは、飼育するために知っておいた方が良い生態に絞って解説していきます。それと共に、飼育する際注意すべきポイントについてもお話します。
チンチラ基本情報
野性のチンチラは、アンデスの標高3000~4000メートルの涼しい地域で生活しています。寿命は10年~15年ほどです。適切な飼育をすることで、20年近く生きるものもいて、小動物としてはかなり「長生き」です。
チンチラは、「ウサギの仲間」と思われている方も多いかもしれませんが、チンチラは「モルモット」などと同じ「ネズミの仲間」です。
基本的には「夜行性」で、1日のうち12時間以上は睡眠時間です。まとまって「寝る」というより、活動時間以外は、じっとしていたり眠っていたりを繰り返す生活です。
飼育のポイント
① 昼間は比較的寝ている時間なので、かまったりせず、寝かせてあげましょう。生活サイクルの狂いはストレスにつながります。
② 回し車で、運動はできますが、狭いゲージの中だけの生活では、運動不足になったり、ストレスが溜まったりします。お家の環境に慣れてきたら、お部屋の中をお散歩させましょう。(チンチラの飼い主さんの間ではこれを「部屋んぽ」と呼ぶそうです)
③ チンチラは、よく物を噛みます。お部屋の中を散歩させるときには、電気コードなど噛んでしまわないようにカバーなどをしてくさい。また誤飲などの危険がある物は置かないようにしましょう。
チンチラは暑さに弱い?
先にも言いましたように、チンチラは標高が高い所で生息しています。ですから「暑さには弱い」動物です。温度は15℃~24℃、湿度は30~40%が好ましい環境です。
温度・湿度が高いと「熱中症」になり、命を落としてしまう場合もあります。
動物は、暑い時、汗をかくことで体温の調整を行います。ですが、チンチラは汗をかくことができません。暑いと感じたら、耳から放熱します。温度が適切でない場合、耳がピンクに近い色になります。

夏に高温多湿の地域が多い日本では、温度管理は大切ですね
飼育のポイント
① 基本的にはエアコンで温度調整することになりますが、夏はペット用の「クールマット」などを合わせて使うのも良いでしょう。
② 真夏の24℃設定は、地域によっては飼い主さんにとって、かなり低い設定になるでしょう。その分エアコンの電気代も高くつくことになります。
③ 冬の温度設定は簡単です。人が快適に過ごせる部屋の温度は20℃で、ちゅうどチンチラが快適に過ごせる温度と同じだからです。
ちなみに、20℃という温度は「環境省」が推奨している温度設定です。この温度であれば、「省エネ」に良く、CO2対策にもなるそうです

④ 温度計・湿度計をゲージにつけて温度管理してください。
チンチラは砂浴びが大好き?
チンチラの体毛は、すごく細く、その密度も高いため、撫でると非常に気持ちいいのです。この毛質を保持するため、皮膚から「油(ラノリン)」が出ています。「砂浴び」は余分な「油」を落とすための行為です。
この「油」多すぎると、毛にホコリがついたり、油で毛が固まってしまい、毛玉が出来てしまいます。毛を整えるために必要なことであり、チンチラにとっての「お風呂」のようなものです。
また、砂浴びをすることで、チンチラはとてもリラックスでき、ストレス解消にもなります。
飼育のポイント
① 砂浴びの砂は、「チンチラ専用」の物を使ってください。粒子が細かい物でなければ、毛の余計な油分がうまく取れないからです。
② 砂が飛び散ると、掃除も大変です。砂が飛び散らないよう深さのある容器を使いましょう。
③ 砂が汚れてしまっては、油を落とす効果も減ってしまいます。砂は毎日替えてあげましょう。
ちなみに、チンチラはシャンプーなどで洗ってはいけません。毛量が多く、密集しているので、水に濡れると完全に乾かず、皮膚病のリスクがあります。またチンチラは体臭がほどんどないので洗う必要がありません。

チンチラのトイレ事情は?
チンチラは、自分の足や体に尿がつくことを嫌います。また自分にとって安全な場所でおしっこをします。これは、排泄していると無防御になり、外敵に襲われた場合に危険度が高まるからです。
ですから、ある一定の場所でおしっこをするチンチラは多いのです。しかし、性格によって異なり、そこら中におしっこをする子もいます。
ウンチは、チンチラの性質上、コントロールすることができず、意志とは無関係に排泄してしまいます。
基本的に、トイレを躾けることは出来ないと考えて良いと思います。
飼育のポイント
① いつもしている場所を見極めて、そこにトイレを置くと、臭いを憶えて、トイレでするようになる可能性はあります。
② 一定の場所でしなくとも、ペットシートを敷いておけば、それを交換することで簡単に掃除はできますよ。ですから、無理にトイレを躾けなければならない訳でもありません。
③ ウンチはいたるところでしますが、乾燥した堅いウンチですので、これも掃除は簡単です。
④ 部屋を散歩させる時には、どこでウンチをするかわかりません。ウンチを探さなければなりません。ペット用のサークルを用意して、その範囲だけ散歩にすると、ウンチが見つけやすいですよ。
チンチラはなつく?
チンチラは、野性では「捕食される側」の動物ですので、警戒心が強く臆病です。また神経質なので、ストレスには弱い動物と言えます。no
チンチラは、夜行性なので、目はあまり良くありませんが、視野が広くほぼ360度を見渡すことができます。
目が良くない代わりに、聴覚と嗅覚には優れています。また知能も高く、お世話をしてくれる飼い主さんのことを憶えることができます。
チンチラは、「寂しがり屋」です。活発になる夜には、スキンシップを取るようにしてください。
適切なコミュニケーションを取っていれば、チンチラはなつきます。 名前を呼んだら寄ってきたり、抱っこすることもできます。
飼育のポイント
① チンチラは、視野は広いですが、さすがに背中あたりは見えません。触るときに、後ろから背中を触るとびっくりしたり怖がったりします。
② お家にお迎えして1週間くらいは、必要以上にかまわず、お家の環境に慣れさせましょう。
③ その間はゲージから出さないようにしましょう。慣れない世界に怖がってしまうだけです。
④ チンチラは、嗅覚が優れています。ゲージの外から、ご飯を手から食べさせたり、少しづつ触ることで、飼い主さんの「臭い」を憶えさせましょう。
⑤ 聴覚にも優れています。昼間寝ているときに大きな音などすると、大変なストレスになります。
⑥ チンチラが慣れてきたところで、ゲージから出してあげましょう。その時、電気コードをかじってしまったり、誤飲してしまわないよう、チンチラが安全に遊べる環境を整えておいてください。

お家に来てすぐに、触ったり抱っこが出来るようになるとは思わない方が良いでしょう。
慣れるまでには、1カ月くらいはかかると思ってください。
最も大事なポイントは、飼い主さんの「根気」と「愛情」です。
お勧めグッズのご紹介

ここからは、無くても良いですが、あるとお互いにより快適に過ごせるような、「お勧めグッズ」をいくつかご紹介します。
① 温冷ヒーター付ハウス
先ほども言いましたように、チンチラの温度管理はけっこう大変です。真夏などでは、チンチラの快適温度が低いので、飼い主さんが快適と思う温度との差が出ることもあるでしょう。
このような温冷付きヒーターを使うことで、チンチラが快適に過ごせる環境を作ることができます。
② ウンチボックス
ウンチを捨てるための「ウンチ袋」もありますが、こまごまと捨てるのも面倒なもの。このようなボックスに捨てることで、溜まったところを一気に捨てることができます。もちろん臭いもシャットアウトしてくれます。
③ ペットサークル
これも先ほど言いましたように、お部屋を散歩させると、部屋のあちこちにウンチをしてしまうことがあり、ウンチを探すのも大変です。サークルを用意してその中だけでの散歩にすることで、ウンチの掃除が簡単になります。
また、ゲージの掃除をする時、ゲージの中にチンチラがいると、チンチラのストレスになり、また作業もしずらいでしょう。掃除の時の「一時避難場所」として、サークルを用意しておくのも良いでしょう。
④ 浴び砂と容器
毛の余分な「油」が落としやすいよう、浴び砂の粒子は細かい物がお薦めです。また。砂が飛び散るとお掃除も大変です。砂が飛び散らないような形状の容器があると良いですよ。
まとめ
以上、「チンチラの生態と飼育のポイント」「お勧めグッズ」についてお話しました。チンチラだけでなく、小動物は怖がりな子が多いです。家にお迎えしたら、じっくり時間をかけて、環境に慣れさせることが大切です。
「抱っこしたい」「触りたい」「一緒に遊びたい」そんな理由でペットを迎える方は多いことでしょう。しかし、初めに怖い思いをさせてしまうと、「信頼」と取り戻すのに時間がかかってしまいます。
また、チンチラはしゃべることはできません。ですから生態を知ることは大切なことです。チンチラだけでなく、動物の行動には必ず意味があります。飼い主さんはその行動などを観察して、チンチラの気持ちを察してあげる必要があります。そうすることで、チンチラは飼い主さんを信頼します。
チンチラが信頼してくれたら、自然となついてくれますよ。
おしまい
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