[ネコを飼おうか検討中の方へ] ネコを飼いたいけど、お金はどのくらいかかるのか。そんな疑問や不安をお持ちの方も多いでしょう。そんな疑問を解決していきます。この記事では、「ネコの生涯にかかる費用」また「1カ月にネコにかかる費用」について解説していきます。
ネコを飼って、癒されたい、楽しい生活をしたい、と考える方は多いと思います。ですが、お金の心配もあるのではないでしょうか?
実際、「経済的な理由」でペットを捨ててしまう人もいるのです。
ネコを飼おうかと思うけど、どのくらいのお金がかかるのかしら?ずっと飼っていけるかしら💦

そんな疑問や不安を持つのは当然のことですね。
動物を家族にするのは、簡単ではないのです。
ネコの寿命は15年程度と言われています。その生涯にかかる費用は、結論から言うと、
120万円程度
となります。
では、どのようなことに、どのくらい費用がかかるのか、具体的に見ていきましょう。
※今回は、ネコの購入価格は考慮していません。
・ネコを飼うときに必要な物が分かる
・どんなことにお金がかかるのか分かる
・ネコを飼うための費用が分かる
ネコを飼うときに必要な物は?

ここからは、
- 飼い初めに必要な物とその価格
- 継続的に必要な物とその価格
- あったら良い物・便利な物とその価格
の3つに分けてお話します。
飼い初めに必要な物と価格
① ゲージ
初めに家に慣れもらうために、ネコの居場所が必要になります。ただ、部屋飼いになると、あまり使わくなるので、安い物でいいでしょう。
(価格) 1段ゲージ 5000円程度
② トイレ
(価格) 3000円程度
③ キャリーバッグ
病院に連れていくときに必要です。
(価格) 4000円前後
④ 爪とぎ
(価格)500円程度
⑤ ブラシ
ネコとのスキンシップや健康管理に必要です。
(価格) 1000円程度
⑥ ご飯(エサ)皿と水皿
(価格) 2000円程度。
⑦ 寝どこ
家に慣れると、ネコは自分の好きな所で寝ます。そうなったら2か所くらい「寝どこ」が必要です。市販のものを買うと3000円~6000円くらいしますが、段ボールと古タオルなどで作ることができますので、今回は「飼い初めに必要なもの」に含みません。
とここまでが、「初期費用」として必要になります。
合計すると、
1万4500円程度
となります。これまでの価格は、比較的「安い」設定にしてありますので、もっと良い物を、と考えると費用は2万にも3万にもなります。
継続的に必要な物と価格
① ご飯
(価格) 1.4キロ入りで2000円程度
※1頭だけなら、1.4キロでだいたい1カ月もちます。
② トイレのシートや砂(チップ)
(価格)シート12枚入り約1000円
砂(チップ)1袋約1000円
※シートは1週間に1度くらい、砂(チップ)2カ月に1度くらい の交換で良いので、月割りすると シートは400円程度。砂(チップ)は500円程度、ということになります。
といことで、継続的にかかるのは、
1カ月2900円程度
これもご飯の値段で大きく変わります。
これを、寿命を全うする15年でみると、
2900×14年×12か月=48万7200円
となり、「飼い初めに必要な物」と合算すると、15年間で、
48万7200円+1万4500円=50万1700円
では次に、必要ではないが、「あったら良い物・便利な物」をご紹介します。
あったら良い物・便利な物とその価格
① 給水器
水皿があればそれで良いのですが、毎日水を替えるのは少し手間がかかります。これだと水が無くなるまで、何もする必要はありません。
(価格) 約3000円
② うんちを捨てるゴミ箱
動物のうんちの臭いは強烈です。
これに捨てるとうんちのニオイがほとんどしません。
(価格) 約2000円
③ キャットタワー
これもどうしても必要ではありませんが、ネコの運動や気分転換などの効果があるので、あるとネコは喜びます。
(価格)小さいものだと 5000円~1万円
(※大きいものだと 2万円~3万円)
以上が、「あったほうが良い物・便利な物」になります。
合計は、1万5000円ほど。
これも、「キャットタワー」で高いものを購入すると、費用も高くなります。
以上の他にも、「おもちゃ」や「健康グッズ」などネコに買ってあげたいと思う物は、いくらでもありますが、キリがないので、今回はこの「あったほうが良い物・便利な物」は費用と考えないものとします。
またご家庭によっては・・・・・・

キャットタワーとかグッズなんかは、たくさん揃えてあげたいわ
グッズは安い物や手作りにして日頃のご飯は良いものをあげたいわ

と費用のかけ方は様々でしょう。すべていいものを揃えるというのは、やはり経済的にも負担となります。
また、おやつやおもちゃを買ってあげたいと思ったり、買い替えが必要な物もありますので、
現実的には、
15年間で80万円程度程度
考えるのが妥当です。
これを月割りすると、
80万÷15÷12=4440円程度
となります。
これなら、うちでも飼っていけるわ!

と思われるでしょう。ですが金がかかる話は、実はここからなんです。
医療費が高いのです

人間と違い、基本的には「保険」というものが無いネコにとって、医療費はかなり大きいものになります。
まず「日本獣医協会」は出典している「ネコに1カ月にかけている医療費の合計額」をご覧ください。ネコの年齢別になっています。(平成27年度の調査結果)
・0歳~6歳 6779円
・7歳~12歳 6467円
・13歳以上 7991円
となっています。少なくとも、1カ月に6000円程度の医療費が発生することになります。
15年間寿命を全うすると、
6000円×12か月×15年=108万円 となります。
これを、先ほど言いました「物にかかる費用」と合算すると、
108万円+80万円=188万円程度
になってしまいます。
ただし、これは「平均のマジック」。体が弱く、頻繁に病院にかかるネコもいれば、あまり病院に行く必要がないネコもいます。ですから、すべてのネコに108万かかる、ということではありません。
しかしながら、病院に全くかからないで生涯を終えるネコも珍しいでしょう。
ちょっと風邪をひいて、病院に行くと8000円程度かかったりします。年2回病院にかかるとすると、年間の医療費が1万6000円程度はかかると考えて良いでしょう。
では、具体的にどのようなことに医療費がかかるのかお話していきます。
ここからは、
- 初期費用としてかかる医療費
- 健康診断でかかる医療費
- 病気やケガにかかる医療費
の3つに分けてお話していきます。
※医療費はその動物病院違うので、これからご紹介する医療費が、すべての病院に当てはまるとは限りません。
初期費用としてかかる医療費
① 予防接種
・3種混合ワクチン 5000円程度
・5種混合ワクチン 8000円程度
このどちらかになります。
② 去勢、避妊手術
・去勢(オス) 10000円くらい
・避妊手術(メス) 18000円くらい
合計は、低く見積って、
オスの場合~ 1万5000円程度
メスの場合~ 2万3000円程度
となります。
健康診断でかかる医療費
健康診断は1年に1度、年を取ってくると半年に1度が理想とされています。年を取ると人間と同じように、体調を崩しやすいからです。ですがここでは、1年に1回の定期診断とします。
・定期診断 8000円程度
人間の健康診断と同様、「オプション」をつけていくことで、値段はもっと高くなっていきます。その場合、1万円を超えることもあります。
これが15年間として、
12万円程度
となります。
ここまでの、合計は、
・オスの場合 13万5000円程度
・メスの場合 14万3000円程度
となります。
病気やケガにかかる医療費
先ほども言いましたように、よほど健康優良児のネコでない限り、病気やケガによる医療費は年間で、
1万6000円程度はかかると見て良いでしょう。
これを、15年間で換算すると、
1万6000円×15年間=24万円程
ここまでの医療費すべてを合計すると、低く見積っても、
37万5000円程度
これを、「物にかかる費用」80万円と合算すると、
80万円+37万5000円=117万5000円
となり、冒頭で言いました、「生涯費用120万円程度」に近い額になります。

でも、このくらいの金額なら飼っていけそうだわ
と思われる方は多いでしょう。ですが医療費の話にはまだ続きがあります。
ここからは、病気やケガにどのくらいの医療費がかかるのか、具体的にお話していきます。
ネコによって、病気やケガは様々なので、いくつかに限って紹介します。
・慢性腎臓病
(医療費)7万円程度
・尿道閉塞
(医療費)10万円程度
・誤飲
(医療費)10万円程度
・歯周病
(医療費)5万円程度
・胃腸炎
(医療費)1万8000円程度
・ネコ風邪
(医療費)5000円~1万円
・骨折
(医療費)20万円程度
どうでしょうか? 今回紹介している医療費は、症状が重度で「手術や入院」が必要な場合です。軽症の場合は、もちろんこんなにかかりませんが、病気にかかった場合、数万円はかかると考えて良いでしょう。

急に、何10万も払えないわ💦
そう思われる方も多いでしょう。では最後に、この「高額医療費」に対処する方法をお話します。

高額な医療費に対応するために
以上ご覧いただいたように、普段の生活における費用はそれほど高額ではありません。やはり問題は「高額な医療費」にあります。
そして、それはすべてのネコに当てはまるとは限りません。しかしながら、飼ったネコが、全くケガもしなければ、病気にもならないとも限らないのです。
突発的に30万、40万円の医療費が発生することは否定できないのです。
実際、医療費が払えずに、ネコを捨ててしまうケースもあるのです。
では、この医療費にどのように対応していけば良いのでしょうか?
最後にそのことについてお話します。
① 健康管理や生活環境に気をつける
先にも示しました通り、骨折や誤飲などによる医療費は相当高額です。ネコがケガや誤飲をしないように、安心して生活できる環境を整えてあげましょう。
日ごろの健康管理にも気をつけましょう。ネコがストレスを感じない環境作り、健康を維持できる食事などは気を遣う必要があります。
費用はかかりますが、「定期的な健康診断」は続けていくことをお勧めします。
② ペット保険に加入する
加入すると継続的にかかる費用にはなりますが、大きな費用に備えて、保険に加入することも、高額医療費に対応する手立てではあります。保険にもよりますが、月々3000円程度の掛け金で、手術代を15万円程保証してくれる保険もあります。
今の時代、多くの「ペット保険」がありますので、加入されることをお勧めします。
③ ネコ貯金をする
「ペット保険は掛け捨てだから、無駄になるのでは?」と考えて、加入をためらう方も多いと聞きます。そんな場合は、「ネコ貯金」をお勧めします。高額な医療費に対応できるよう、月に5000円でも継続的に「ネコ貯金」をしていくことで、まとまったお金を用意することができます。
④ 良い動物病院に通う
医療費の話の冒頭でもお話したように、診察料などが動物病院によってかなり違います。それは、病院によって、診察代などを決めることができるからです。
良心的は病院では、医療費が大きくならないよう、必要最低限の検査や治療をしてくれます。
反面、過剰な診察や治療をして、できるだけ多くの診察代を払わせようとする病院も事実あるのです。
医療費をできるだけ抑えるために、良心的な動物病院をいきつけにしましょう。
まとめ
以上、お話しました通り、ご飯を食べさせたり、一緒に遊んだり、家族として一緒に生活していく分には、さほどの費用がかかるわけではありません。
ただし、高額な医療費は、家計を圧迫することになりかねません。
日頃から、ネコの健康には気をつける。
ケガなどしないよう安心して生活できる環境作りをする。
健康を維持できるよう食事の管理をする。
など、「手間」や「気遣い」を続けていくことこそ、ネコの寿命を全うさせるために、大変重要なことになります。
飼ったネコが、病気もケガもしないという保証はありません。
「どんな状況になっても、一生一緒に暮らしていけるのか?」
ネコのみならず、動物と一緒に暮らすと思ったら、その点を十分に考慮することをお勧めします。
おしまい
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