超初心者からのFX 取引する前に知っておきたい注文の種類と注文方法を分かりやすく解説

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FXでは、株式の取引より注文の方法が多彩です。今回は、実際に取引を始める前に知っておいた方が良い「取引の種類」と「取引の方法」について詳しく解説します。

FX取引では、様々な注文方法があります。

これらの注文方法を使い分けることで、チャンスを逃すことなく取引ができます。

この記事で分かること
  • 注文の種類には何があるのか分かる
  • 注文方法の違いが分かる
  • 注文方法のそれぞれの特徴が分かる
  • 初心者が知っておくべき注文方法が分かる

FXでは、「成行注文」「指値注文」「逆指値注文」の3つを組み合わせることで、様々な「注文予約」をすることができます。

今回は、「予約注文の方法」を中心にお話していきます。

注文方法の種類とその違い

FX注文の主な種類は以下の7つです。

7つの取引方法
  • 成行注文
  • 指値注文(リミット注文)
  • 逆指値注文(ストップ注文)
  • OCO注文
  • IFD注文
  • IFO(IFD-OCO注文)注文
  • トレール(トレーリング)注文

これらの注文の全部が分からなければ、上手く取引ができない、ということもありません。

ですが、一通り理解しておくことも大切です。

では詳しく見ていきましょう。

成行注文とは?

成行注文とは、今すぐ取引を始めたい時に使う注文方法です。

レートを見て、「今すぐ買いたい」「今すぐ売りたい」という場合、成行注文を使います。

分かりやすいので、初心者の方は、この方法で取引を始めると良いでしょう。

成行注文で、ひとつ注意が必要なのが、「スリッページ」が発生する可能性があることです。

インターネットを介した、現在の取引では、約1秒もあれば、約定されます。(売買が成立することを「約定」と言います)

ですが、相場は秒単位で変動することもあるので、約定処理が完了するまでの間に、価格が変動する場合があります。

つまり、自分が取引したいと思った価格と違ってしまうことがあります。

この価格差を「スリッページ」と言います。

次からは、「予約注文」の仕組みについてお話します。

指値注文(リミット注文)とは?

指値注文とは、現在の価格より、下落したら「買う」、上昇したら「売る」というように、「有利な状態」になったら、注文を約定させる方法です。

指値注文には、以下の2通りの場面で使います。

  • 新規の注文(新規エントリー)
  • 決済
指値注文

新規注文の場合から見ていきましょう。

例えば、現在の価格が1ドル=100円だとします。

99円になったら、ドルを買いたいと考えたなら、99円まで下落したら「買う」という指値注文しておけば、ドルが99円になった時点で、注文が約定され、買いポジションが建ちます。

「ポジション」について詳しくはこちら

決済の場合

今度は、ドルが101円になったら、ドルを売りたいと考えたなら、101円まで上昇したら「売る」という指値注文をしておけば、ドルが101円になった時点で、決済されます。

上の図を見ると、新規注文と決済注文が、同時にできるように勘違いされるかもしれませんが、両方の注文を同時にできるのは、「IFD注文」「IFO注文」「トレール注文」だけです。

逆指値注文(ストップ注文)とは?

逆指値注文とは、指値とは「逆」に、現在の価格より、上昇したら「買う」、下落したら「売る」というように、一見「不利な状態」で注文を約定させる方法です。

また、逆指値注文は、自分の予想が外れた場合、損失が拡大することを防いでくれます。

そのため、逆指値注文は、「ストップ注文」「損切注文」とも呼ばれています。

損失を拡大させないで、安心して取引ができるので、初心者の方は、押さえておいた方が良い注文方法です。

逆指値注文の場合以下の2通りの場面で使います。

  • 新規の注文(新規のエントリー)
  • 決済(損切り)

新規注文の場合からみていきましょう。

例えば、現在「1ドル=100円」だとします。

今後、さらにドルが上昇すると予測した場合、101円まで上昇したら買いたいと考えます。

価格が上昇したら「買う」ということは、一見「不利な状態」に思えますが、

「このまま上昇トレンドがしばらく続くだろう」と推測したなら、このような買い方になります。

(「トレンド」とは、「相場の方向性」を意味します)

101円まで上昇したら「買う」という逆指値注文をしておけば、ドルが101円になった時点で注文が約定して、買いポジションが建ちます。

次に、決済の場合です。

初心者のうちは、相場予想も難しく、「損失」も出しやすいものです。

逆指値注文

例えば、「1ドル=99円」の時に、「成行注文」で、売り注文ポジションを建てたとします。

予想に反して、ドルが上がった場合、「101円以上高くなったら、損失が大きくなって大変だ」と考えたなら、

「101円で損切りしよう」と決めます。

そして、「101円になったら買う」という逆指値注文を予約します。

価格が上がったら「買う」ということは、一見「不利な状態」ですが、「損失」を拡大させないためには、必要なことです。

ドルが101円になった時点で、注文が約定して、「損切り」が確定します。

次の例です。

「1ドル=101円」の時に、「成行注文」で買いポジションを建てたとします。

予想に反して、ドルが下がった場合、「99円以上安くなったら、大変だ」と考えたなら、

「99円で損切りしよう」と決めます。

そして、「99円になったら売る」という逆指値注文を予約します。

ドルが99円になった時点で、注文が約定し、「損切り」することができます。

初心者の方の場合、この「損切り」ができない人は多いのです。

「成行注文」では、なかなか「損切り」ができず、「損失」を拡大させてしまうケースも多々あります。

ですが、FX取引では、「損切り」できるということは、利益を獲得するために必要なことです。

このように、逆指値で予約注文しておくことで、思い切って「損切り」ができます。

先にも言いましたように、FXでは「成行注文」「指値注文」「逆指値注文」を組み合わせることで、様々な「予約注文」ができます。

ここからは、さらに複雑かつ便利な「予約注文」の方法についてお話します。

OCO注文とは?

OCO注文とは、「One Cancels the Order」の略です。

「価格が上昇した場合」と「価格が下落した場合」の2つの場面を想定して、2通りの予約注文を同時にできて、どちらかが成立したら、もう一方の注文が自動的にキャンセルされる注文方法です。

OCOは以下の2つの場面で使うことができます。

  • 新規の注文(新規のエントリー)
  • 決済注文

まず、「新規の注文」から具体例を見ていきましょう。

OCO注文

現在、「1ドル=100円」とします。

「1ドル=99円」まで下落したら「買い」(指値注文)。

「1ドル=101円」まで上昇したら「売り」(指値注文)と考えて、両方の注文を出します。

「買い」の注文が約定した場合、買いポジションが建ち、「売り」の注文はキャンセルになります。

次に、「決済」の場合を見てみましょう。

OCO注文決済の場合

例えば、今100ドルで、買いのポジションを建てているとします。

「101円になったら売る(決済する)」(指値注文)という注文と、

「99円になったら売る(決済する)」(逆指値注文)という注文を出したなら、

101円になったら、「101円で売る」という決済が発動して、「99円で売る」という決済はキャンセルとなります。この場合「利益」が確定します。

逆に、99円になったら、「99円で売る」という決済が発動して、「101円で売る」という決済はキャンセルされます。この場合「損切り」になります。

IFD注文(イフダン注文)とは?

「OCO注文」では、2通りの「新規注文」を予約することができますが、どちらかの注文が約定して、「ポジションが建つ」までは、「決済注文の予約」はできません。

IFD注文とは、「IF Done」の略で、「もし〇〇になったら、〇〇する」という意味です。

この注文では、新規注文と決済注文(「利食い」または「損切」)をワンセットにして、同時に出すことができます。

IFD注文とは

例えば、現在値が「1ドル=100円」として、

1.ドルが99円まで下落したら、買いポジションを建てる。

2.101円まで上昇したら、売り決済をする。

この2つを同時に予約することができます。

IFDで、注意することがあります。

それは、決済が「利益確定」か「損切り」かのどちらか一方しか予約できないことです。

上の例のように、予想通り価格が上がって決済するなら、利益は確定します。

逆に、予想がはずれて、価格が下落した場合、「含み損」が発生します。

この例では、「利益確定」の予約しかできません。

「損切り」するには、「手動」で決済する必要があります。

ですが、チャートも見ないでいた場合、「含み損」に気づかず、「損失」が拡大してしまうケースも考えられます。

ですから、IFDで注文をする場合、決済は「損切り(逆指値)」で予約して、利益が出たら「手動」で決済したほうが無難と言えます。

IFO注文とは?

IFO注文は、「OCO注文」と「IFD注文」の2つを合わせたような注文方法で、1つの新規注文と、2通りの決済注文を同時に予約することができます。

ですから、取引の画面では「IFD-OCO」と表示されることもあります。

IFO注文

例えば、現在値が「1ドル=101円」だった場合、

1.100円まで下落したら、買いポジションを建てる。

2-1.102円に上昇したら、売り決済をする

2-1.98円に下落したら、売り決済をする

この3つの注文を同時に予約することができます。

102円に上昇した場合は、決済が約定して「利益が確定」し、「98円の注文」はキャンセルされます。

「予約注文」は非常に便利であることが分かって頂けたと思います。

実際に、トレードしている人の実に90%以上が、「予約注文」を活用していると言われています。

ですが、ここまで読まれた方には、次のような疑問を持たれる方もいるでしょう。

設定した価格にならなかったら、どうなるのかしら?

「トレール注文」の前にこの疑問についてお話します。

予約注文のデメリット

設定した価格にならなかった場合、約定しないので、いつまでたっても取引が開始されない、ということが起こる可能性があります。

これでは、何のためにFXをしているのか分からないですね。

「予約注文」はとても便利ですが、このような「デメリット」もあるのです。

闇雲に価格に設定しても、いつまでも約定しないのであれば意味がありません。

チャートなどを分析し、「根拠のある」価格設定をすることが大切です。

特に、決済の場合は注意が必要です。

例えば、99円で買いポジションを建て、102円になったら決済する予約をしたとします。

このとき、101.99円までは上昇したのに、その後、下落してしまい「利益」を取り逃がした。

というケースも考えられるのです。

予約したから「安心」というわけではない、ということです。

やはり、できるだけチャート分析の時間を作ることが大事になってきます。

トレール注文とは?

「トレール」とは、「追従する」という意味です。

トレール注文とは、レートの上昇幅・下落幅に合わせて、自分で設定した決済時の「逆指値注文レート」を、自動的に追従(トレール)させていく、という注文方法です。

具体的に見てみましょう。

1ドル=100.50円のとき、新規の買いポジションを建てます。

「トレール幅」を50pips(0.5円=50銭)に設定したとします。

この幅設定によって、現在、決済される価格は100円です。

トレール注文

予想通り、価格が上昇したとします。

上昇するレートを「追従」するように、決済価格も上がっていきます。

このとき、設定した「50pips(0.5円=50銭)の幅をキープしたまま上がっていきます。

ですので、レートが102円まで上昇した場合、決済価格も101.50円まで上昇することになります。

この後、トレンドが反転して、レートが下がった場合でも、一度上がった決済レートは下がりません。

下落が、決済価格である「101.50円」までに達すると、ここで決済され「利益が確定」します。

このように、トレンドの反転時に決済することができるので、利益を伸ばすのに適している注文方法と言えます。

初心者の方お勧めの注文方法とは?

以上、「予約注文」について、お話しました。

「予約注文」はとても便利なものですので、ご自分のトレードスタイルや生活スタイルに合わせた「予約注文」をしてみてはいかがでしょうか?

初心者の方は、まず「成行注文」「指値注文」「逆指値注文」について、しっかり理解してから、OCO注文、IFD注文などをしてみることをお勧めします。

なぜなら、先にも言いましたように、すべての「予約注文」は、「成行注文」「指値注文」「逆指値注文」の組み合わせに過ぎないからです。

また、推測が甘ければ、利益が小さくなったり、大きな損失が出る場合も大いにあります。

注文を予約をする前には、充分な相場分析が必須です。

「ローソク足」について詳しくはこちら

とはいえ、初心者の方にとっては、何をどう分析すればいいのかさえ、分からないと思います。

まずは、「デモ口座」を開いて、練習してみることをお勧めします。

こちらのFX会社では、「デモ口座」を開くことができます。

デモ口座で、トレードのシュミレーションしてみることをお勧めします。

この記事を書いた人

50代になり人生をやり直すため、ブログを始める。
元小学校教師。その豊富な知識を生かし、生活の役に立つことや、生活をより豊かにするための情報を、楽しく・分かりやすく発信します!

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