日々のパフォーマンスは、「自律神経」が整っていることで、発揮されます。「なんとなくダルイ」というのは、自律神経が整っていないからです。今回は、自律神経を整える「正しいサウナの入り方」についてお話します。
なんか体の調子が悪いのよねえ。何もする気がしないわ~💦
どうもこの頃、体が動かないし、頭もスッキリしない。
特に病気でもないのに、体の調子がイマイチで、日々のパフォーマンスが低下していませんか?
それは、「自律神経」の不調によるものです。
今回は、自律神経を整えるための、正しいサウナの入り方についてお話していきます。
本題に入る前に、「自律神経」とは何か?というお話。「そんなのわかってるよ」という方は、飛ばして本題へ。
この2つの神経が、バランスよく機能することで、体の調子を整えてくれています。
体の調子が悪くなる、ということは、「副交感神経」と「交感神経」のバランスが崩れることで起こります。
特に、ストレス社会と言われる現代においては、「ストレス」を感じさせる「交感神経」ばかりが優位になり、リラックス効果を生む「副交感神経」の働きが鈍い場合が多いと言われます。
正しくサウナに入ることで、この「副交感神経」の働きを活発にして、自律神経を「整える」ことで、心と体の健康を取り戻すことができるのです。
では、ここからが本題です。
意外と知らない「正しいサウナの入り方」とは?
一般社会法人「日本サウナ・温冷浴総合研究所」の2023年の調査によると、コロナ禍で一時減少した「サウナ―人口」は、コロナが落ち着いて以来、増加傾向にあります。
それとともに、サウナの入り方を知っている、という人も増えてきています。
ここからは、サウナの効果を、最大限に引き出し、「自律神経」を整えるための、サウナの入り方についてお話していきます。
まだまだ、知らないことがあるはずですよ。
サウナで「整う」のはなぜ?
そもそもなぜ「サウナ」で「整う」のでしょうか?
とにかく「リラックスできる」からではないのです。
皆さんご存じの「サウナ」➡「水風呂」➡「外気浴」の3ステップで、何が起こっているか見ていきましょう。
ステップ1 サウナ
全身がじわじわ温められ、血管が拡張する ため 副交感神経が優位になり
リラックス状態に
ステップ2 水風呂
今度は、血管が収縮 して 交感神経が優位に なり
軽い緊張状態に
ステップ3 外気浴
外気浴や温室で休むことで、体は再び通常モードに戻り
血管が拡張 するため 副交感神経が優位に なり
再びリラックス状態に
このように、サウナの高温状態から、水風呂の低温状態に体をさらすことで、自律神経の「振れ幅」が大きく働き、自律神経のバランスが整いやすくなるのです。
サウナ➡水風呂➡外気浴を3~4セットが基本
サウナの基本的な入り方は、サウナ➡水風呂➡外気浴もしくは温室で休む を1セットとして、計3~4セット行うことが基本です。
それぞれ、気をつけるべきことがあります。詳しく見ていきましょう。
サウナでの注意点とは?
1,サウナ前は体を洗い、水滴をふき取る
サウナ室を汚さないように、体を洗ってから入るのがマナー。また、体がぬれたままだと、気化熱で体温が下がり、汗をかきにくくなるので、体の水滴をふき取ってから入りましょう。
2,出るタイミングは「脈拍」
「10分経ったら出る」「密かに周りの人と競争してしまう」「我慢するほど水風呂が気持ちいい」などを、サウナからでるキッカケにしていませんか?
サウナから出るタイミングは「脈拍」を計ることが大事です。平常時が50回/分であれば、その2倍の100回/分まで、脈拍が上昇したらサウナをでる頃合いだと思ってください。軽くジョギングをしたくらいの「脈拍」という基準でも良いでしょう。
また、背中の中央部が温まったら、深部体温が上がっている証拠なので、それもタイミングとしましょう。
とくかく、「ガマン」は禁物ですよ。
3,初心者は入り口付近の下段がお薦め
ヒーターの蒸気は、上へ上へと行きます。熱いのが好きな方は、ヒーター正面の上段に、初心者の方は、下段の入り口側に座るのが良いでしょう。
水風呂の正しい入り方とは?
1,入る前に「ぬるい水シャワー」で体を慣らす
サウナから出たら、まずシャワーで汗を流すのはマナーでもあります。注意するのは、その温度。
心臓血管系の疾患がある人や、温度差に慣れてない人は、ぬるめのシャワーを浴びて、体を慣らしてから水風呂に入りましょう。
2,至福の時間「羽衣現象」とは?
水風呂に入って、すぐに出るのはもったいない。「至福の時間」を逃してしまいます。
水風呂に入って30秒~1分程度じっと待つと、肌の表面に「羽衣」のような薄い膜ができます。
これが「羽衣現象」です。
こうなると、心地よさを感じるようになり、「至福の時間」が訪れます。
3,水風呂に入るときは「息を吐きながら」
水風呂には、息を吐きながら入りましょう。そうすることで、横隔膜が上がり、心臓へ戻る血液量が減るため、心臓への負担が減らせます。
特に、水風呂が苦手は、息を止めて入ってしまいがち。そうすると、心臓に負担がかかり、なお水風呂が苦手に。
構えずに、息を吐きながら入ることで、心臓がバクバクすることを防げますよ。
4,水風呂から出るタイミングは?
冷やされた血液が、気管に戻ってスース―した時や、脈拍が正常に戻ったら、水風呂から出るタイミング。
5,できるならこんな入り方がいい
水風呂では、下の方が温度が低いので、足先が冷えやすくなります。
仰向けに浮遊するように入ると、体の冷え方を均一にできて、とても快適です。
さらに、解放感も半端ない。
ですが、設備の広さや、人の混み方もあります。人の迷惑にならないよう気をつけましょう。
真の「整いタイム」は外気浴にあり
1,水風呂から上がったらまず体を拭く
これ、やってない人意外と多いのではないでしょうか?
体がぬれたまま外気浴をすると、気化熱で、体温が奪われてしまい、すぐに体が冷えてしまいます。
いくら、サウナで深部体温が上がていても、これでは体によくありません。
快適に「整う」ためには、外気浴のまえに、体の水滴を拭くのが正解。
ただし、外気浴には、「タイムリミット」があるので、すばやく拭き取りましょう。
2,真の「整いタイム」は2分?
「真の整いタイム」は約2分。
時間がたち過ぎると、水風呂で分泌された「アドレナリン」が無くなってしまいます。そうなる前に、速やかに移動しましょう。
3,寒いと感じる前に切り上げる
足の末端が冷えてきたら、外気浴の切り上げ時。外気浴のスペースや季節にもよりますが、5~10分程度を目安にして、切り上げましょう。
4,姿勢は寝そべるのがベスト
立ったまま休むと、下半身の血流を、重力に逆らって、循環させなければならないので、心臓に負担がかかりNG。
最低でも、椅子に座って、休みましょう。さらに、良いのが「横になった状態」。
横になった状態では、「DPG」が拡大しやすいと言われています。
「DPG」とは、体の深部体温と、手足の先などの末梢体温の差のことです。
末梢体温が、深部体温より高くなり、その温度差が大きいほど、人は眠くなると言われています。
横になることで、抹消への血流が良くなり、サウナで温められた深部体温が、血液とともに末梢に行き渡たります。
そうなると、深部体温は下がり、足先などがポカポカしている状態になり、眠くなるほどリラックスしている状態になります。
各セットの合間に水分補給を!
サウナに入ると、合計で500~1000mlの水分が失われます。
これと同量の水分をこまめに補給する必要があります。
タイミングは、各セットの合間が良いでしょう。
ただし、短時間に大量の水を摂取すると、「水中毒」になるおそれがあるので注意を。
水中毒とは、水を大量に飲むことで、血液が薄まり、体内の電解質バランスが崩れることで起こる中毒症状で、頭痛やけいれん、吐き気などを起こすことがあります。
サウナを「湯舟」に代えてもOK
「サウナは熱すぎるし、なんか息苦しくて苦手」という人も多いと思います。
そんな人は、サウナの部分を「湯舟」に代えても、サウナのように整うことができます。
湯舟の場合は、だいたい40℃程度のお湯で、10分~15分程度温まるようにしてください。
ただし、お湯の温度は、その施設によって異なりますので、温度によって、湯舟に入る時間を変えても良いでしょう。
時間だけでなく、サウナと同様、脈拍が少し早くなったら上がる、という基準でも良いですよ。
湯舟➡水風呂➡外気浴(または、温室休憩)を3~4セット繰り返すことで、サウナと同等の効果が得られます。
おしまい
コメント