「夫婦がずっと仲良しでいられる方法」について、脳科学を元にお話します。今回は、夫婦ゲンカをしたときの良い解決方法について解説します。
男も女も同じ人間。ですが、「男脳」と「女脳」の違いから、お互いの言動が理解できず、様々な「すれ違い」が起こります。
そのすれ違いがあまりに大きくなると「離婚」の危機にまで発展してしまうこともあります。
そのようなことがないよう、いつまでも夫婦仲良くいられるための「方法」についてお話していきます。
今回は、夫婦ゲンカを平穏に終わらせる「謝り方」についてお話します。
女脳を意識した賢い「謝り方」とは?
夫婦ゲンカしたとき、こんな経験ありませんか?
奥さんが「ごめんなさい」と謝る。
そして、あなたは、「そうだろう?俺の言うとおりだろ?」と返す。
すると、奥さんはムッとして、
「でも、私だけが悪いわけじゃないでしょ(# ゚Д゚)」
と言い返される。
あなたにしてみると、謝ったのだから、奥さんが自分の「否」を認めた、と思いますよね。
実は、それは勘違いなのです。
どういうことなのでしょうか?
男と女では「謝り方」が違う?
とかく夫婦ゲンカでは、男性はなかなか謝らない、というのが、女性側の見方です。
確かに、そのようなケースが多いでしょう。
では、なぜ男性は謝らないのか?
それは、男性の謝罪の「意味」と、女性の謝罪の「意味」が全く違うからです。
男性が謝る場合、それは相手への「全面降伏」です。
実際、土下座はしないでしょうが、「気持ち的」には、土下座です。
自分が謝った後に、攻撃されたとしても、それを受け入れる、まさに「土下座」のような謝罪です。
ですから、男性はなかなか謝れない。その後、どんなことでも受け入れなければならないからです。
では、女性の謝罪はどうなのか?
女性の場合は、男性より「軽い」のです。
ケンカの後の女性の「ごめんなさい」は、自分の「否」を認めて、「降伏」したわけではありません。
(この場の空気を悪くして) ごめんなさい。
という意味だったりします。
つまり、「私が(全面的に)悪かった」と言ってるのではなく、
「空気を悪くしたこと」という部分に対してだけ、謝っている場合が多いのです。
このように、男性の場合は「ケンカの全面的な謝罪」であることに対して、
女性の場合は、「ケンカのある一部分だけの謝罪」であるので、男性に比べて、謝罪が「軽く」「謝りやすい」のです。
この謝罪の「意味」の違いから、分かることがあります。
それは、先ほど例に出したように、奥さんが「ごめんなさい」と言った後に、
「そうだろう、俺の言った通りだろう」などと、鬼の首でも取ったかのようは発言は「NG」だということです。
奥さんは、「ケンカの原因は私にある、だから私が悪かった」
と言っているのではありません。
「(この場の雰囲気を悪くして)ごめんなさい。」と言っているだけです。
つまり、奥さんは奥さんなりに「この場の雰囲気を元に戻そう」として、謝罪しています。
それなのに「悪いのはお前だ」みたいな発言をしてしまうと、
「雰囲気を戻そうとした」奥さんの「努力」を踏みにじることになります。
そんな行為が続けば、奥さんもいつか「爆発」して、離婚を考えるようになる危険もあります。
では、あなたは、妻の謝罪に対して、どのように対応すればいいのでしょうか?
気楽に謝りましょう
それは、奥さんが謝った後に、「謝り返す」ことです。
ですが、同じように返せばいい、と思ってこう言うのはNGです。
いや、俺も悪かったよ。
これでは、逆効果です。「俺も悪かった」では、「この場の空気を悪くしたのは、お前も悪い」という意味になってしまいます。
奥さんは、「ごめんなさい」と謝っているだけで、「あなたも悪い」と責めているわけではありません。
それなのに「俺も悪いけど、お前も悪い」という言い方をすれば、それは奥さんを責めていることになります。
奥さんが、先に謝って「譲歩」してくれたのだから、後から謝るあなたは、もっと「譲歩」する必要があります。なので、
俺の方こそ、悪かった。
が正解です。
先に謝ってくれた奥さんより、さらに謝罪の表現を大きくしなければいけないのです。
夫婦関係で最も大事なのは、一方にだけ負担を押し付けないことです。
お互い「譲歩」し合えるところは、「譲歩」し合うことが大切なのです。
男性が、心から謝る場合、それは「全面降伏」を意味します。
ですが、「謝ることは悪いことではない」
「謝ることは自分の否を全面的に認めることではない」と考えて、
女性と同様に「軽く」謝ったほうが良いのです。
なにも心から詫びようとしなくていいのです。
全面降伏するのではなく、「(この場の雰囲気を悪くして)悪かった」と言えばいいし、
奥さんが先に謝ってきたら、「俺の方こそ、悪かった」と、さらに大きな謝罪を返せばいいのです。
そこに気持ちがこもっている必要はありません。(バレるとさらに奥さんの怒りを買うかもしれませんが)
「言葉」に気を配るだけで、奥さんのイライラを回避できるなら、安いものだと思いませんか?
さて、ここまで読んで頂いたあなた、
「それじゃあ、ケンカしたらすぐに軽く謝ちゃえばいいや」
と思ったことでしょう。
ですが、もうひとつ大事なことがあるのです。それは、
「謝るタイミング」です。
これを間違えば、あなたの「努力」が無駄になるかもしれません。
では次に、この「タイミング」のお話をしましょう。
ケンカのとき、すぐ謝ってはダメ?
先に言いましたように、女性の「謝罪」は「軽い」ものです。
でも、そんな奥さんが謝らない。
こうなると、奥さんの怒りは相当なものであり、ものすごく危険な状態であるとも言えます。
ですから、奥さんから謝ってこない場合は、男性側から謝る必要があります。
ですが、ケンカしてすぐに、
ごめん。俺が悪かったよ。
と言っても、
すぐ謝るって、本当は口先だけで、反省してないんじゃないの(# ゚Д゚)
と、なるケースがあります。
なぜか?
それは、謝る「タイミング」を間違っているからです。
では、その「タイミング」とはいつなのか、詳しく見ていきましょう。
男と女の仲直りの違い
「タイミング」のお話をする前に、男女の仲直りの仕方の違いについてお話します。
これは、「タイミング」を知る上で、とても重要なことだからです。
男性同士がケンカをした場合、たいてい「冷却期間」を置きます。
お互いの感情が高ぶっていては、ケンカも収まらない。
ならば、お互い冷静になるまで、時間を空けようとします。
とても合理的考え方ですね。
ですが、こんな経験ありませんか?
奥さんとケンカしたときに、「落ち着け」と言っても、落ち着いてくれないから、
じゃあ、ちょっと出かけてくるよ。
などと言って、「冷却期間」を作ろうとする。
でも奥さんは、
逃げるの? 話し合ってもいないのに?(# ゚Д゚)
と、さらに怒り出す。
どうしてこうなるのか?
それは、女性の仲直りの方法が、男性のそれと違うからなのです。
女性には、お互いの感情を全部ぶつけ合って、そのことによって、お互いの心を通じ合わせる。
そして、ケンカが終わる。
という「シナリオ」があります。
「まず、感情が高ぶっている方が、先に気持ちを相手にぶつける、その後、相手が気持ちを返す。そして、ケンカ終了」
というのが、基本的な「流れ」なのです。
ですから、まず、妻からの「感情をぶつける」という「攻撃」が始まり、
夫は、それをしばらく受け続けなければいけません。
これには、かなりの忍耐が必要かもしれませんね。
ですが、その後に、ケンカを終わらせるチャンスがやってきます。
謝る「タイミング」がやってくるのです。
あなたが謝るべき「タイミング」
あなたが我慢して、奥さんの「攻撃」を受けていると、次第に奥さんの感情が落ち着いてきます。
女性は、まず気持ちを相手にぶつけたいので、ぶつけたことで納得して、気持ちも落ち着いてくるのです。
そして、とうとう「謝る」べき「タイミング」がやってきます。
それは、奥さんが黙った時です。
先ほど、女性は仲直りする「シナリオ」を持っている、とお話しました。
奥さんは、「謝ってくれるためのシナリオ」も持っています。
それは、いったいどんな「シナリオ」なのか?
「仲直りのシナリオ」通り、まず奥さんは、気持ちをぶつけてきます。
言いたいことを吐き出したので、奥さんは少し「スッキリした」状態になります。
あとは、相手が返してくれる番です。
そう、あなたに謝るタイミングを与えるために「黙る」わけです。
黙ることで、「さあどうぞ、あやまってください」と言っているのです。
これが、奥さんの持つ「謝ってくれるためのシナリオ」です。
夫は、この「シナリオ」通りに謝らなければいけません。
それは、自分が描いた「シナリオ」通りになったことに、奥さんは満足し、機嫌を直してくれるからです。
ここまで、見てくると「なんか面倒くさいなあ」と思う方も多いかもしれません。
ですが、この「努力」をするかしないかで、後々の夫婦関係が変わるかもしれません。
最後に、この「努力」を怠るとどうなるのかお話します。
「火種」を残してはいけない
以上のお話から、「ケンカしてすぐに謝ってしまおう」
ということが、NGであることがよく分かると思います。
夫は、妻が持つ「シナリオ」に従わなければいけないのです。
この「シナリオ」に従わなければ、さらなる「不幸」が襲ってくるかもしれません。
どういうことでしょうか?
奥さんにしてみると、感情を吐き出してしまう前に謝られても、「スッキリ」しません。
不満が残ります。
ここで、引き下がらず、怒りを爆発させる奥さんなら、まだ良い方です。
その後のやり取りで、自分の「シナリオ」を完結させて、「スッキリ」して、すっかり機嫌も直してくれるからです。
逆に、「いきなりの謝罪」で、引き下がってくれる奥さんもいるかもしれません。
ですが、女性の性質上、ここで終わってしまうと、心の中では、何かスッキリしない状態が続いてしまいます。
つまり、怒りの「火種」は残り、それをずっと心の中に留めることになるのです。
これは非常に危険です。
夫にしてみれば、奥さんからいきなり「離婚」を突き付けられた、と思うでしょうが、
実は、このような「火種」が溜まっていくことで、ついには爆発してしまうことが多いのです。
熟年離婚の多くの原因は、この「火種」の蓄積によるものです。
ひとつひとつは小さな「火種」かもしれません。
ですが、それが蓄積すると「大爆発」を起こすこともあるのです。
奥さんの「シナリオ」に従うなんて、面倒くさい、と思う方も多いかもしれません。
ですが、夫のちょっとした「努力」で、奥さんはいつも通り、機嫌よくご飯を作ってくれたり、掃除をしてくれたりします。
その「努力」をせずに「火種」を残せば、後々、離婚という「大爆発」を引き起こすことになるかもしれません。
あなたは、どちらを選びますか?
おしまい
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