宇宙の半径は150億光年と言われています。こんなに広い宇宙に、生命がある星は地球だけなのでしょうか? 実は「生命」がありそうな星は発見されています。今回は、「なぜ地球に生命が生まれたのか?」「地球以外に生命がある星はあるのか?」について、小学生にも分かるようにやさしくお話します。

UFOのことをよくテレビで見るけど、宇宙人っているのかなあ?
どうして地球には生き物がいて、他の星にはいないんだろう?


こんな疑問ありますよね。地球の生命が生まれたのには、それなりの理由があります。また、生命がありそうな星がいくつか見つかっています。
地球に生命があるのはなぜ?

今のところ、地球以外の星では「生命」は発見されていません。ですが、「生命」がある「条件」を持つ星は見つかっています。
星に生命が生まれるためには、ある「条件」が必要です。
地球に生命があるのは、この「条件」が奇跡的にそろっていたからです。
ではなぜ地球に生命が生まれることができたのでしょうか?
ハビタブルゾーンとは?

生命が生まれるためには「水」が必要です。しかも水が「液体」いられるところでなくてはいけません。
水が「液体」でいられるゾーンが「ハビタブルゾーン」なのです。
※これを日本語にすると「生命居住可能領域」と言います。
ゾーンより内側の「水星」や「金星」があるゾーンは、太陽に近すぎて、「水」は蒸発して「気体」になってしまいます。
また、太陽から遠すぎる「火星」では、寒すぎて水は「氷」になってしまいます。
ではなぜ、「水」が生命に必要なのでしょうか?
それは、生物の体のほとんどが、「水」でできているからです。
動物も植物も、栄養を水にとかして、体に行きわたらせています。ここではくわしくお話しませんが、
「水」は生物(生命)にとって、なくてはならないものなのです。
大きさがちょうどよかった?
生命が生まれるためには、星の大きさも大切です。星が大きいと、その「重力」も大きくなります。
この「重力」が大きすぎると、周りのガスを引き寄せてしまい、地球はガスの惑星になってしまいます。
また、小さすぎてもいけません。星が小さいと、その「重力」も小さくなります。あまり小さい「重力」だと、「大気(空気)」や水が宇宙へと逃げてしまいます。
かつては、月にも「水」がありました。
ですが、月はあまりに小さく、その「重力」も小さいため、水を留めておくことができず、宇宙に放出されてしまったのです。
月があったから?
地球の自転の速さは、月がなければ今の3倍の速さだったろうとされています。
1日が8時間だったということですね。
月の重力に地球が引っぱられているおかげで、自転に「ブレーキ」がかかって、地球の自転は「ちょうどよい」速さになっているのです。
もし今の3倍の速さで自転すると、時速数百キロの強風や砂嵐が吹きあれてしまうと言われています。
とても生物が生きていられるような環境にはならなかったでしょう。
「地球に生命が生まれた」条件は、まだ他にもありますが、これくらいにしておきます。
今回のお話のメインは「他の星にも生命はあるのか?」ということですので。
今までのお話で憶えていてほしいのは「ハビタブルゾーン」です。
他の星にも生命はあるか?

2013年4月、NASAが「これまで調査してきた中で、もっとも地球に似ている惑星を3つ発見した」と発表しました。
ここからは、そのうちの2つの惑星についてお話していきます。
「恒星」「惑星」とは何? 分かる人は飛ばしてくださいね
「恒星」とは、自分が作るエネルギーで、光っている星のことです。太陽も恒星の1つです。
「惑星」とは、太陽のような「恒星」のまわりを周っている星のことです。「恒星」のまわりを周ることを「公転」と言います。
ケプラー62惑星系
私たちの「太陽系」も「惑星系」の1つです。「惑星系」とは、「恒星」のまわりをいくつかの「惑星」が公転している所のことです。
惑星に生命が生まれるためには、「恒星」が必要です。「恒星」のエネルギーがなければ、生命は生きていけないからです。
ですから、生命がいる可能性があるのは、「恒星」のまわりを周っている惑星です。
「ケプラー62惑星系」が発見されました。地球からおよそ1200光年離れたところです。
そこにある恒星は「ケプラー62」と言います。
大きさは太陽と同じくらいです。
そして、この「ケプラー62」のまわりを5つの惑星が公転していることが分かりました。
そのうちの2つの惑星、「ケプラー62e」と「ケプラー62f」(これどちらも惑星の名前です)に「生命」がいる可能性があるというのです。
ケプラー62eとケプラー62f

ケプラー62eと62fはどちらも、水が液体でいられる「ハビタブルゾーン」にあるのです。
ケプラー62eは、地球の1.6倍の大きさ。ケプラー62のまわりを、122日で周っている。
その表面は暖かく、海も広がっている。また「雷」も発生している可能性もあるといいます。
ケプラー62fは、地球の1.4倍の大きさ。ケプラー62のまわりを、267日でまわっている。
広い大地や海があり、地球で言う「南極」「北極」に当たる所では、氷でおおわれていているのではないかと言われています。
この2つの惑星の大きさも「ちょうど」いいのです。先ほど言いましたように、「生命」が生まれるためには、惑星の大きさも大事です。
惑星の大きさが、小さすぎても、大きすぎてもいけませんでしたね。
2つの惑星は地球より少し大きいくらいで、「生命」が生まれるのに問題がないのです。
この2つの惑星に、「大気」があるのかは、まだ分かっていません。ですが2つの惑星は、地球にとても似ているというのです。
NASAによれば、この2つの惑星は、「これまでに見つかった惑星の中で、生命がいる可能性が最も高い」のだといいます。
NASAがいうなら「生命」がいそうですね。

結局「宇宙人」はいないのね・・・・・・
人間のような「宇宙人」がいるのかは、まったくわかっていません。地球でも、小さな生物から人間まで進化するには、奇跡的なことがたくさん起こったからだといわれています。
だから地球は「奇跡の星」と言われているのです。このへんについては、またの機会にお話します。

おしまい
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